(最判・昭和63年12月1日民商100巻6号173頁)
(最判・昭和63年12月1日民商100巻6号173頁)
「生前その所有にかかる不動産を特定の者に死因贈与した者が,右死因贈与が取消を許されないものであるのに,他の者にも右不動産を売渡し,その登記をしないまま死亡した場合において,受贈者及び買受人が,譲渡人の共同相続人の一人を相続したために,受贈者が売買契約上の履行義務を,買受人が死因贈与契約上の履行義務を,それぞれ承継したとしても,右死因贈与及び売買による物権変動の優劣は,対抗要件である登記の有無によって決するものと解するのが相当であり(最高裁昭和43年(オ)第1027号同46年11月16日第三小法廷判決・民集25巻8号1182頁参照),この場合、右買受人がいわゆる背信的悪意者であるときは,買受人は受贈者の登記の欠峡を主張する正当な利益を有する第三者に当たらないものというべきである。同第2点について。原審の適法に確定した事実関係のもとにおいて,上告人が登記の欠鋏を主張することの許されないいわゆる背信的悪意者に該当するとした原審の判断は正当であって,原判決に所論の違法はない。」